川柳名句に学ぶ 「12」 平成27年4月 |
☆ 我が師 金子呑風 の作品 明治28年9月6日 生 〜 昭和54年12月7日 待っていてクレタ握手にある温み 振っているハンカチやがて眼をおさえ 猪口持ってからの話題が派手になり 年金のほかに頼りのないひとり 筆跡のたどたどしさも母匂う ゴム風船やっと寝た子の手を放れ 玩具箱とうとう喧嘩して帰り 易だからあてにしないが忘れない いつからか長女の声が妻に似る 水枕いくらか楽な音をさせ 母どこに居ても返事をしてくれる |