☆ 我が師 金井 有為郎
(かない・ういろう) の川柳
○ 明治45年5月(現在 中野市)生まれ
昭和50年11月 69才で永眠
○ 川柳「矢車」創設者 中島紫痴郎→門下生
川柳「湯の村」「奥しなの」を主宰
○ 『川柳とは作者の心情をとおして抒情的にうたいあげるもの。』
『川柳もあえて詩と名づけて、自分の道を進んで来た。』
○ 句集「現代川柳詩・有為郎句集」
金井有為郎遺文集 「詩と死」
☆ 二十歳代「湯の村」前期の句
昇給のあてとなき石油コンロです
靴の紐切れんとしつつ日かさね
三十歳代「湯の村」後期の句
火の鍋の下で堪えているように
一枚の白紙よごれる日を待てり
☆ 「奥しなの」の作品
安らかな寝息がある鍋伏せてある
神様の手のひらにあるやすらかさ
明日は遠のく想いに 水は流れゆく
足音はひとり冬野を割っていく
最果ての坂をころがす石ひとつ
☆ 南志賀高原に建立の句碑
こんな満足で石垣の苔の花
☆ 辞世の句
いのち今足音たてて遠ざかる
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