川柳名句に学ぶ 「16」
           平成27年8月

      
 ☆ 原爆川柳を読む
    原爆投下から70年
     広島  原爆の日  8月6日
     長崎  原爆の日  8月9日

 ☆ 広島市の原爆慰霊碑
    『安らかにお眠りください 過ちはくりかえしませんから』

 ☆ 原爆投下のあった時、川柳を書いていた人々は 何を見たのだろう
   か。何を感じ、何を書きとめ、今なお何を書こうとしているか。

 ☆ その日
    水汲んで戻れば息のない火傷       あきら
    血まみれを抱いてる母も焼けただれ    晴 樹
    死屍とみた男が水をくれという      午 朗
    うめきにも似た声で水求められ      葉留路
    明日までに死ぬ人庭に寝かされる     九 晃

 ☆ それから
    死んだ子の年へ十年足してみる      しずお
    原爆を保母は童話にして聞かせ      踏 絵
    全身を走る痛みがあり真夏        さい子
    どの空も上げてはならぬきのこ雲     広 文
    長袖の下終生の傷をもち         さい子
    千羽鶴ゆれる真下で病み続け       ゆかり