川柳名句に学ぶ 「27」
           平成28年8月

      

 ☆  原爆川柳を読む

     原爆投下から71年
         広島  原爆の日  8月6日
         長崎  原爆の日  8月9日

 ☆  原爆詩集  峠三吉 (1917年(大正6年)生まれ〜昭和28年死亡)
     詩集
       ちちをかえせ ははをかえせ
       としよりをかえせ
       こどもをかえせ
       わたしをかえせ わたしにつながる
       にんげんをかえせ
       にんげんの にんげんのよのあるかぎり
       くじれぬへいわを
       へいわをかえせ

 ☆  原爆川柳
       戦争は嫌い 原爆は知ってる     しのぶ
       左手で書いたかなしい歌日記
       あれからは鏡を見ないことにした

       広島をヒロシマにしたピカがした    一甫
       ヒロシマを平気で語る人がいる
       ええにょぼ原爆で逝きました

       骨髄のうずきが叫ぶ核廃絶       歌子
       娘等の碑に晴れ着を着せたい母は老い
       慰霊碑に集うこの日は十二才

       髪が抜けると泣いた少女ともう逢わず  午朗

       合掌のまま死体の中の子を探す    葉留路
       先生の死屍は大きく手を広げ
       逃げ道を教えた人も火に焼かれ