川柳名句に学ぶ 「54」
 平成31年2月




☆  川柳と闘い、川柳に命を賭けた男

   北海道の川柳を切り開いた

     斎藤 大雄(さいとう・だいゆう)NO.2


☆  女性が川柳の主流を占めているので、情念の世界だ。心象の世界が

   作品化されるので、いきおい情念の世界が描かれる

   名吟家であり、話し上手であり、名文家でもあった


☆  昭和8年北海道札幌市生れ 北海道大学卒業

   昭和33年札幌川柳社創立

   平成3年北海道川柳作家連盟会長

   平成20年6月 75才で逝去


☆  大雄の作品

      雪降ると美しくなる過去と過去

      亡母いたら降りたと思う通過駅

      歯の奥も笑って明日の夢といる

      叱られて来たブランコも泣いてくれ

      大根の尻尾が母の皿にある

      母の足袋畳の縁は踏んでいず

      かんたんの男よ酒の一本よ

      我慢して夫婦だんだん似てしまい

      北風びゅうびゅうモノクロの旅に出る

      生きるとは死ぬとは独り酔っている