川柳名句に学ぶ 「62」
 令和元年10月




☆  江畑哲男さんは千葉県の高校教師として長年勤め、高校生に川柳は

   優れた文芸であるとして普及してきた人です。

   6年前に教員を退職して川柳の道を歩んででいます。

   今年の9月1日に「川柳句集 熱血教師」を発刊しました。

   現在、全日本川柳協会副理事長・千葉県の東葛川柳会代表・千葉県

   川柳作家連盟副会長などをつとめています。


☆  川柳を国語の教科書に載せたい。川柳は優れた文芸であるとして

   一、国語表現を原則とする川柳は、最も若くて可能性を秘めた詩型

     である

   二、川柳はその中心テーマを人間と人間社会においている

   三、リズム以外に制約のない川柳は創作文芸として最適であろう

   四、奥の深い川柳を創作することによって、自己表現の可能性が大

     きく広がり、表現の喜びと難しさを体験できる


☆  去る8月31日千葉県我孫子市でこの本の出版を記念して記念大会

   が開かれました。愛好家230人が集まり、日本語や川柳の魅力を

   語った。生涯学習や学校教育で活用が広がるよう。働きかけていき

   たい、と意欲を述べていました。


☆   江畑哲男の川柳

      生涯現役教師の脳は休まない

      文法を説いてはメシの種にする

      みんな貧乏で輝いていた昭和

      入学式今日の瞳は信じよう

      この国の前途教師として憂い

      年賀状何と素敵な義理だろう

      危機管理二本の足を鍛えねば

      ゴシップが好きな平均的な庶民

      旅人が見たがる震災の跡地

      金のある人間だけにある自由