川柳名句に学ぶ 「74」
 令和2年11月 




☆ 川柳集「桜貝」を出した近藤ゆかりさんは京都生まれ

  一九五〇年(昭和二十五年)生まれで今年で七十歳

  今、九州福岡に住んでいますこの川柳集は平成十三年に

  出版されています。五十歳で出しています。


☆ 川柳大学の時実新子が序文を書いていて、ゆかりさんを

  「ひらてく言えば作家のくせ、そういうものを間引いて

  一句を光らせねばならない。


☆ 自分では「あとがき」で学生時代に新聞柳壇に投稿した

  ことに始まる。仏像を称して、どの角度から見ても

  いつもこちらを見守って下さる眼差しを感じられ

  といわれます。


☆ 作 品

    まっ白に洗うことにも疲れ果て

    さよならのあとも声する電話口

    介護とや背もたれのない日々となる

    簡潔な便り男にまた負ける

    目を閉じて歩く春陽のやさしさに

    おもしろい話も降らず雪降らず

    盆踊り輪になることの打合わせ

    お誘いは一度っきりの花便り

    いつか行く旅の話をもう五年

    あやふやに別れたけれどそれっきり