川柳笑い袋 「19」
            平成25年2月


★現代川柳を切り開いた六大作家


     川上三太郎  その2   


◎川上三太郎は 川柳誌「川柳研究」の巻頭第一ページの
 三太郎作品の下段に、単語というタイトルをつけて短文
 を載せていた。

◎三太郎単語は、新潟の柳都川柳社から
  「川上三太郎単語集 この道」が出版

◎平成2年に、東京の川柳研究社から
  「川上三太郎年譜」が刊行「単語抄」とされている。

◎三太郎単語抄から

 ○ 句は書く前に
   七たび
   舌で転がし
   書いてから
   三たび
   読み返すべきである

 ○ 句は
   二倍の内容と
   二倍の表現と
   二倍の情熱と
   二倍の苦悩で
   一句になる

 ○ 句とは
   十七字にちぢめる事ではなく
   十七字にふくらむ事である

 ○ この道は
   永久に七転びのみにて
   八起なし
   這う 這う
   ただ 這うのみ

 ○ 句が  われわれに
   教えてくれる事は
   言葉を 書く事ではない
   言葉を 考える事である

 ○ めかたのないものは
   あしあとものこらぬ
   せんりゅうは
   こころのあしあと
   こころのめかたを
   ふやそう