高脂血症 脂肪戦線異常あり!

2004年3月5日(金)
カッチャン 高脂血症? 脂肪戦線異常あり!

    アイフルおじさん、今日は楽しいひと時ありがとうございました。スタッフ一同アイフルおじさんの大ファンになったようです。何かありましたら診療所に、お気軽にお電話、FAXなり、いただければと存じます。お疲れ様でした。 どうする? アイフル〜

    今日は男性更年期でまったく元気のないカツさんと、世話好きのわがままおやじが診療所を訪れた
    わがままおやじは、相変わらずお気楽だが、カツさんは更に一回り太ったようだ。

おやじ 「カッチャン、どうだい?元気でたかい?」
カツ   「ハァ〜」・・・いつものように、ため息しかでない、カツさん
おやじ 「仕事は、うまくいってるかい?」
カツ   「社長とねぇ、景気悪くてさぁ、ハァ〜ア、どうしよう」
おやじ 「おらとこも、スキーのお客さん減っちゃってさぁ、ハァ〜」・・・ため息は、伝染するらしい。

いちご 「カツさん、診察室1番へお入りください」

カツ  「ハァ〜、は〜い。よいしょっと、ハァ〜」・・・動作のまえに必ず「よいしょ」がつく。
先生  「カツさん、生活のリズムは改善できましたか?」
カツ  「ハァ〜、少しは・・・」
先生  「あんまりうまくいってないみたいですね。とにかくあせらないことですよ」
おやじ 「景気悪くてさ、仕事もうまくいかないみたいなんだ」
先生  「仕事に関しては僕の力ではなんとも出来ないしね、こまったね」

  注) 先生は、さまざまなプライベートなことまで相談されることも多々あります。

先生  「カツさんの場合は、景気が一番の原因かもしれませんね。しかし、カツさん、今回の血液検査でも、総コレステロール284mg/dl 中性脂肪259mg/dlと高めです.」
     「食生活はどうですか?バランスよく食べてますか?」
     「これは、完全に高脂血症ですよ」
おやじ 「腰に化粧??」
いちご 「高脂血症!腰に化粧しているのはクラークさん」
クラーク「ホォ〜ホホ、私は綺麗、ボディのお手入れも当然ですわ。ホッホホホ〜」

先生  「まあまあ、カツさんどうなんですか?」
カツ  「ハァ〜、どうしても不規則になっちゃうんですよ」
おやじ 「おらとこ、食いにこいや、遠慮すんなよ」・・・おやじは世話好き
先生  「おやじさんも、血糖高いんだから気をつけなきゃ」

先生  「高脂血症とは、血液中の脂肪分、つまりコレステロールや中性脂肪が高い状態をさします。総コレステロールが220から240mg/dl以上、中性脂肪が150mg/dl以上。どちらもからだに必要なエネルギー源ですが、たまりすぎると動脈硬化を引き起こし、高血圧や心筋梗塞の原因となります」
     「高脂血症は silent disease といわれ、血中脂質が異常に増加してもほとんどの場合において自覚症状がないのが特徴です」

先生  「今までのところで、分からないことありますか?」
おやじ 「????・・・」・・・なにが分からないのかすら分からないおやじであった。.
カツ   「ハァ〜、僕、早稲田大学。だから分かります」
先生  「では、続けましょう」

  注)長くなちゃいました。明日は原因、治療について説明します。

2004年3月6日(土)
高脂血症 PartU

     
おやじとカツさんは、高脂血症について、先生の話を真剣に聞いています。

おやじ 「先生、高脂血症の原因ってなんだい?」
カツ  「ハァ〜、きっとストレスだよ。田舎はいやだ。でも都会じゃ仕事ないし、ハァ〜」

先生  「さて、高脂血症の原因ですが、いまカツさんの言ったことも大きな原因のひとつです」
     「なんといっても食生活の偏りが高脂血症の最大の原因です。食生活や運動習慣などのライフスタイルの乱れが引き金となって引き起こされるケースです。主な原因は、(1)食生活などの生活習慣によるもの、(2)遺伝的な異常によるもの、(3)ほかの病気などによるもの、(4)加齢によるものがあげられます。」

先生  「遺伝性の強い高脂血症に家族性高コレステロール血症があります。500人に1人という高い割合で見られます、この病気を持つ親族のいる人は注意が必要です。遺伝的な要因に食生活などの要因が加われば、家族性高コレステロール血症は一層悪化しますので注意が必要です」
     
先生  「なんらかの病気が原因となって高脂血症が引き起こされるケースがあり、これを続発性(二次性)高脂血症といいます。原因となる主な病気としては、甲状腺ホルモンの分泌が減る甲状腺機能低下症やクッシング症候群などの内分泌性のもの、ネフローゼ症候群や腎硬化症などの腎臓病、肝臓や胆道の病気、糖尿病、肥満などがあげられます。また、薬の副作用が原因となって高脂血症になることもあります。

先生  「二人には関係ないけど女性は40歳ぐらいまでは男性に比べて高脂血症になる頻度は低いのですが、更年期を迎える50歳前後からコレステロールが急に増えていき、高脂血症と診断されるケースがあります」
カツ  「僕も更年期だけど、関係ないの?」

先生  「関係ないわけではないですが、女性の更年期と男性更年期は原因が違いますからね」

先生  「さて、治療ですが先ず、食事療法や運動療法を行ってください。コレステロールが高いときはコレステロールの多い食べ物を取りすぎないようにする 。脂肪を取りすぎないようにする 。カロリーを取りすぎないようにする 。不飽和脂肪酸を適度に取る 。食物繊維を多く取る 」

先生  「中性脂肪(トリグリセライド)が高いときはカロリーを取りすぎないようにする。糖分やアルコールを取りすぎないようにする 。不飽和脂肪酸を適度に取る 。食物繊維を多く取る」
     
先生  「さらに運動です。運動療法は動脈硬化をおこすLDLを低下させ、動脈硬化を予防するHDLを増加させます。また、中性脂肪(トリグリセライド)、血圧、および血糖も低下させるので、高脂血症・脂質代謝異常症の治療および動脈硬化症の予防に有効です」

カツ  「それでも良くならなかったら?」

先生  「患者さんによっては、薬を使ってコレステロ−ルや中性脂肪(トリグリセライド)の値を改善させないといけない場合もあります」
先生  「既に心筋梗塞などの動脈硬化による病気を起こしてしまった方、また、高血圧症、糖尿病などの生活習慣病も合併している方などは特にしっかりと治療しなければなりません」

カツ・おやじ「たいへんだぁ〜。でもがんばんなきゃ、」
先生  「とにかく、食事と運動です。あまり難しく考えないように。頑張りましょう」

     今回は少し堅苦しかったですね。次回は楽しく読めるようにいたします。


おやじ 糖尿病の疑いあり?

2004年2月23日(月)
おやじ 糖尿病の疑いあり?

 飯山市戸狩は昨日の暖かい快晴がうそのように、大雪であった。
  
  いつものように、おやじ来院。

おやじ 「先生、おら、最近おしっこ近いんだ、のどもよく乾くし、なんだろね?」
いちご 「それって、尿漏れしてるんじゃないの?おじいさん」
おやじ 「ちがわい!おら青山だ!」
クラーク「ホーホッホホ、美人は、オシッコもウンチもしないのよ」
先生  「おじさん、症状が出始めたのはいつごろからですか?」・・・いろんな質問と診察をして。
     「まず、症状や経過から糖尿病が疑われます。尿糖、採血で調べてみましょう。いちごちゃんお願い」
  
  おやじといちごは、処置室へ
いちご 「はい、チックとしますよ」・・・おやじの太い静脈で採血。
おやじ 「イデッ、いて〜よ、いちごちゃん」・・・おやじ、皆なに押さえ込まれて採血無事終了。
  
  しばらくして、検査の結果が出た。
先生  「おやじさん、今日最後の食事は、いつ食べました?」
おやじ 「ん〜、2時間前くらいかな〜?」
いちご 「モッ〜自分の食べた時間ぐらい思いだしてよ!」
おやじ 「間違いねえ、おら、青山だ。いや、2時間前だ」
先生  「検査の結果では、尿糖 2+、血糖 140mg/dlと、高いですよ」
     「お酒は、沢山のみますか?」
おやじ 「飲まね〜な、おら、いつもビールだ。酒は飲んでね〜で」
いちご 「酒もビールもアルコールでしょう」
先生  「ご飯は、規則正しく食べていますか?味付けは濃くないですか?」
おやじ 「ご飯はたべてね〜な。おら、青山だからな」
先生  「何も食べないんですか?」
おやじ 「メシくわね〜けど、パン食ってる」
いちご 「モオ〜、まじめに答えてください!」

   注) このような、うそのような問診、診察は当院では日常茶飯事である。

先生  「じゃあ、おやじさんの病気について説明しますね」
おやじ 「ゴクッ」生唾を飲む。
おやじ 「ドキドキ、ハラハラ、ワクワク」

   診察室は静まり返った。・・・・ このつづきは、また明日「おだいじに〜」

2004年2月24日(火)
糖尿病 PartU おやじ理解不能?


おやじ 「先生、早くおらの、病気教えてくれや。おら、癌かい?」
いちご 「なにいってんのよ、病気といえば癌としか思いうかばないんでしょう、」
     「今から、先生が説明して下さるので、よく聞いててね」
先生  「すこし専門的になるので、難しいかもしれませんが、よく聞いててくださいね」

先生の説明が始まりました
先生  「おやじさんは、軽い糖尿病だね」
おやじ 「豆乳病?、おら毎日、豆乳飲んでるから豆乳病になったんかい?」
いちご 「おじさん、まじめに聞いてください!」
おやじ 「おら、青山だ」・・・・途中から見てくださっている方のために、おやじは東京、青山の生まれらしい?

先生  「糖尿病は血液中のブドウ糖濃度(血糖値)が高い状態が持続する病気です。正常な人は、食事をしブドウ糖やアミノ酸が体に吸収されると、膵臓からインスリンと呼ばれるホルモンが分泌されます。このインスリンの働きにより血糖が一定値以上に上昇しないようになっています。このインスリンによる血糖低下作用が弱くなると糖尿病になります。膵臓から分泌されるインスリンの量が減少したり、分泌されたインスリンがうまく働くことができなくなると糖尿病になるわけです。多くの糖尿病患者さんは、インスリン分泌量も低下、及び分泌されたインスリンの働きも弱くなっています。」

      「インスリン作用の低下のためブドウ糖が筋肉などの細胞に入っていきにくくなるため、細胞内でエネルギー不足をきたし、ブドウ糖はそのまま血液中にとどまり血糖が高くなり尿に出るようになります。また、ブドウ糖などの糖質だけでなく蛋白質や脂質の利用まで障害されます。これらの結果、高血糖、高脂血症(血液中の脂肪が異常に増加した状態)となり、それらにより血管や神経が障害されいろいろな合併症が出現します。 」

おやじ 「合併症てなんだい?」

先生  「糖尿病の三大合併症は、網膜症、腎症、神経障害です。脳卒中・心筋梗塞などをおこす動脈硬化も合併します。合併症が進行すると網膜症による視力障害・失明、腎症によるむくみ・尿毒症、神経障害による手足のシビレ・便秘・下痢・インポテンスなどがあらわれます」

おやじ 「おら、もう人生真っ暗だ、ママどうしよう?」・・・おやじの奥さんは東京で生活しておられます。

先生  「糖尿病は治療せずに放置すると大変恐ろしい病気です。しっかり治療し糖尿病状態を良好にコントロールすれば、糖尿病でない人と同じ健康な生活がおくれます」

おやじ 「先生、おら、まだ元気で仕事して〜、何とかしてくで〜」・・・・おやじ涙目で。

  わがままおやじ、危うし!?

  明日は、糖尿病の治療、検査とうにつき説明させていただきます。もうしばらくお付き合いください。

2004年2月25日(水)
糖尿病 PartV 治療、おやじできるかなぁ?

いちご 「おじさん、先生の説明わかりました?」
おやじ 「おら、青中卒業だ、何でも分かるさぁ」・・・おやじは、青山中学の卒業生だと。
クラーク「ホォッ〜ホホホォ、私は綺麗、綺麗山2中の出身よ、ホォ〜ホホ」
いちご 「モォ〜、二人とも!。まじめにやってください!」
先生  「じゃあ、おやじさん、糖尿病の治療や目標について説明しましょう」

先生  「糖尿病治療の目標は血糖値を正常にコントロール合併症を予防することです、食前血糖80−120 mg/dl、食後血糖100−160 mg/dl、グリコヘモグロビン(HbA1c)5.5−6.0%程度にコントロールします。血糖値を正常に近づけるほど、合併症がでる心配が少なくなります。また、特にインスリン非依存型糖尿病の患者さんでは、高血圧症や脂質異常、肥満を合併しやすいので、これらの治療も必要です」

     「糖尿病の治療の基本は 1)食事療法 2)運動療法です。肥満はインスリンの作用を妨害するので糖尿病にとっては大敵です。栄養素をバランスよく取りながら標準体重を維持するため、食事療法が必要です」

     「ブドウ糖を利用する筋肉を増やし、インスリンの作用を妨害する脂肪を減らすため、運動療法も糖尿病の治療には重要なものです。中程度の全身運動(50歳代で脈拍が1分間に110程度になるような運動)を毎日30分以上おこなうと効果があります」

     「遺伝や加齢は逆らえないものですが、肥満、暴飲暴食、運動不足、ストレスは、日々の努力で防げるものです。多くの病気に通じることですが、適度に運動し、規則正しいバランスのよい食事をとることで肥満を防ぎ、ストレスを溜めないことが大切です」

いちご 「おじさん、分かりましたか?」
おやじ 「おら、青山だ。やってみるよ。先生、よろしくたのまぁ」
先生  「いしょに頑張りましょう」
おやじ 「おら、がんばるどぉ〜」・・・栄養、運動指導を受けて山へ帰るおやじであった。

   注)インスリン依存型糖尿病の患者さんは、インスリンを注射で投与する必要があります。また、インスリン非依存型糖尿病の患者さんでは、食事療法および運動療法で血糖値が十分に正常化しない場合、飲み薬やインスリンの注射が必要になります。

おやじ定期健診と高血圧

2004年3月1日(月)
おやじ 定期検査と高血圧

    今日は、わがままおやじの定期血液検査の日です。

いちご 「わがままおやじさん、診察室1番へどうぞ」
おやじ 「へいへい、まいど〜。私がわがままおやじです」
いちご 「くだらない物まねは、しなくていいの!」・・・おやじは、変なおじさんの真似をしたらしい。
おやじ 「コニャニャチハ〜先生。レレレノレ〜」
クラーク「アァ〜ン、おやめになって、おじさま〜だめぇ〜」
いちご 「モォ〜、やめてぇ〜」・・・どこか以前テレビで話題になった弁護士みたい?

先生  「ハハハ、もう冗談はやめにして、診察しましょう。」
     「食生活、運動はうまく守られていますか?今日は採血してみましょう」
     「いちごちゃん、血圧測って。それに体重も」

いちご 「おじさん、まず深呼吸してリラックスしましょう」
おやじ 「は〜い、スゥ〜、スゥ〜スウウウ〜・・ぐるじぃ〜」・・・おやじは深呼吸の意味が理解できなかったらしい。
いちご 「吸ってばかりじゃ苦しいに決まってるでしょう」・・・実際に、けっこう、こんな患者様おられます。
     「ゆっくり、吸ったり、はいたり、してください」
おやじ 「ハァ〜、苦しかった。ちゃんと教えてよ、いちごちゃん」
いちご 「学校で習わなかったの?おじさん」
おやじ 「おら、青中だ」・・・おやじは東京の青山中学出身らしい。

いちご 「血圧 142/90です」
おやじ 「おら、血圧たけぇな、いつも 134/88だでぇ。おかしいな?」
     「おら、高血圧かい?チョウブ(地元では、脳出血のことをチョウブというらしい)になるんかい?」

   注)血圧はいつも同じ数字でなければいけないと、思っておられる患者様もたくさんおられました。

先生  「血圧はいつも教科書のように同じでなければいけないというわけではないですよ」
先生  「これから、血圧、高血圧症について説明しましょう」

先生  「血圧とは、血液が流れるときに血管にかかる圧力のことです。心臓が収縮して動脈に血液を送り出した瞬間の血圧を最大血圧(収縮期血圧)、心臓が拡張して血液をためていて動脈にかかる圧力最低になったときの血圧を最少血圧(拡張期血圧)と言います。よく血圧の上が高いとか、下が高いとか言われたりしますが、上は最大血圧、下は最小血圧を指しています。

    注)高血圧の原因、治療などの説明は次回へつづく


2004年3月2日(火)
高血圧症 PsrtU

    
おやじは先生の説明にうなずいている。


    理解したかは定かではないが・・・・?

おやじ 「高血圧の原因は、なんだい?先生、おらにも、分かるように教えてくれや」
いちご 「先生の説明は一般の患者様にも、分かりやすいって、よく言われるのよ」
     「おじさん、分からなければ、少しは自分でもお勉強しなきゃ」
おやじ 「なにいってんの〜、おら、青中だで〜。いちごちゃんも、お勉強したほうがいいよ〜だ」
いちご 「ムッ、超〜むかつくぅ〜」
先生  「こらこら、二人とも、高血圧症の話に戻りましょう」
いちご・おやじ 「は〜い、すいません」

先生  「血圧は、おもに心臓から送り出される血液量と末梢の血管の通過性ので決まります。動脈硬化で血管の弾力が弱くなると当然血圧は高くなります。またコレステロールなどの沈着で動脈の内径狭くなったり、一般的に年をとると血圧が高くなるのは、このためです

先生  「高血圧症のWHO(1993年)の基準では、最高血圧が180以上、最低血圧が105以上のものを中等・重症高血圧症、最高血圧が140以上180未満、最低血圧が90以上105未満のものを軽症高血圧症としています」
     
     「最大血圧が140mmHg以上あるいは最小血圧が90 mmHg以上の場合には治療が必要な場合のあります。ただ、40歳以下の若年者ややはり 脳卒中や心筋梗塞 の原因になる糖尿病 を合併している患者様はもう少し厳しい基準、つまり最大血圧で130mmHg以上、または最小血圧で85 mmHg以上の場合でも、治療が必要な場合があります」

おやじ 「先生、おら、治療したほうがいいかい?」
先生  「まあまあ、おやじさん、そんなにあせらないで、最後まで説明を聞いてください」
     「高血圧で、まず注意していただきたいのは日常生活です。高血圧症の患者様は 肥満傾向の方や血糖が高めの方、またコレステロール、中性脂肪などの血液中の脂肪が高い方が多いのです。これら高血圧以外の異常も、やはり 動脈硬化を促進させ 脳卒中や心筋梗塞 の原因になります」
    
     「まず、肥満の患者様では カロリー制限や運動による減量が必要です。減量により実際血圧が低下します。1kgの減量で血圧が1−2mmHg低下するといわれています。 肥満の是正は、血糖値や血液中の脂肪に対しても好影響をもたらし、 脳卒中や心筋梗塞 を予防します。次に塩分制限が重要です。減塩によって血圧自体が低下します」
     
     「一方、果物や生野菜に多く含まれるカリウムは多少血圧を下げるといわれています。ただ、このカリウムは腎臓が悪い方は取りすぎないようにする必要があります。また、カルシウムも欠乏すると血圧が上昇するので、欠乏しないようにする必要があります」
     「アルコールはやはり飲みすぎると血圧を上げることになりますので要注意です。。ただ、少量のアルコール、つまり日本酒1合ビール1本程度までであれば悪影響はないといわれています」
     「タバコは厳禁です。喫煙は 脳卒中や心筋梗塞 の原因でもあり、また、そのほかの様々な体の異常を引き起こします」
     「いろいろな癌、心臓病、脳卒中、肺炎などあらゆる原因での死亡率が、喫煙者では非喫煙者の1.8倍の高率となっています。タバコを吸われる方は、ご自分の平均寿命が10年以上短くなることを知らなければならないと思います。充分な睡眠と休養でストレスを解消する事も大事です」
おやじ 「人生真っ暗だ〜」

先生  「早期発見が鍵です。血圧は自分で自己管理することも大切です。家庭の血圧計を使って日常的なチェックを心がけてみましょう」
先生  「長々と説明しましたけど分かりましたか?」
おやじ 「今回は中身が濃かった。頭、われそう」
先生  「血圧、上がちゃうかな?」
     
      おやじの血圧は150/95と上昇していた。少し難しかったかも?





高脂血症 脂肪戦線異常あり!

おやじ 糖尿病の疑いあり?

おやじ定期健診と高血圧

過去の診療日記から三大成人病に関する日記を抜粋いたしました。

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