イングリッシュ・セッターの 「ラリー」 が我が家に来た翌年

      まだ小学校へ入学する前の長男を伴い、黒岩山へ 「(きじ)・ハンティング」 に出掛けた

      ほどなく 「ラリー」 が草むらに隠れる 「獲物」 を見つけ、頭を下げ 「ポイント」 姿勢

      あたりを見回し 「獲物」 を追い出させる方向を決め、銃を腰にかまえ、長男に声をかけた

   
      ・・・ いーか、よく見とけよ ・・・

      長男 ・・・ 固唾(かたず)のんで見守る

      ・・・ 
よしっ! ・・・

      掛け声と同時に 「ラリー」 が草むらへ跳びこんだ

      ・・・ バタ バタ バタ ・・・

      びっくりするほど大きな音を立てて、キジが飛び立つ

      ・・・ どっ ご
ーん! ・・・
              




      昔から、猟師が獲物とるには 『一犬 二足 三鉄砲』 という

      犬が居さえすればいい、というコトではない

      犬 ・・・ それも、優秀な犬 ・・・ が、いて、はじめて成り立つ 「格言」 

      ナカムラ氏と、ラリーのお蔭

      40年も前の飯山で ・・・ 中世・ヨーロッパ貴族も斯くや ・・・ というハンティングをしたのだった

      その後 ・・・ 名犬 「ラリー」 ・・・ 我が家で、よぼよぼになるまで長生きし、天寿を全うした。