約束の1週間が過ぎ、田んぼ道路は通れるようになったが、完全に消えるには、あと3日か。 
広井川の流れは、それほど多くない。 雪融けが緩慢なのだ。

野沢温泉で老舗旅館を経営してた同級生、廃業して外国人に僅かな金額で売却したという。
外車に乗ってたそうだから、困ってたとは思えないが、老後の生活、どうするんだろう。
木島平でキノコ事業してた同級生は自己破産、転居して音信不通になった。

子供だった頃、多くの家庭は農家だった。
豊かではないものの、生活レベルは、さほど差がなかった。 

長男だから農業を継ぐのが当たり前、と言われた時代。  
・・・ その後 ・・・ サラリーマンになった者と ・・・ そうでない者と ・・・
60歳を過ぎて、格差が顕著になった。

何が原因か? 
事情を知らない人は、あんたは家庭が恵まれてて、大学へ行けたから幸せなのだという。
違うんだな。努力によって返還不要奨学金という僥倖を得たからだ。

いつの時代も、人は自分の努力不足を棚に上げ、他人の人知れぬ努力を、認めたがらない。