ここは、菩提寺「蓮證寺」の本堂。今日は、永代経法要の日。
読経のあと、飯山市富倉に伝わる伝説の、紙芝居が行われました。


昔々、富倉の倉本という村には、温泉が湧き出ていましたが、水がありませんでした。

村人たちは、わずかばかりの稲を作るために、はるか下の川から、毎日、水を背負って運びました。

それはそれは、つらい毎日でした。

「この温泉が、水だったらどんなにいいだろう」と村人たちは、嘆きました。
 
ある晩、庄屋さんは夢を見ました。

「若い娘を白馬に乗せて、人柱に
すれば、
温泉が水にかわるだろう。」

それを聞いた庄屋さんの娘が言いました。

「私が人柱になります。」

庄屋さんは必死で止めましたが、
村人を思う娘さんの気持ちは変わりませんでした。
それ以来・・・

温泉は、こんこんと湧き出る清水になりました。

村人たちは・・・

「白馬に乗った娘」さんを、長くたたえました、とさ。

おしまい!