「とらぬ狸の皮算用」 といえば、まだ手に入っていないのにそれを当てにすることであって、
言ってみれば 「よくないたとえ」 であるが、猟師にとっては、必ずしもそうとは言えない。
なぜなら、そこまで考えて撃たなければ、無益な殺生になってしまう。

狩猟を始めた二十代、撃つことが面白かった。回収できるかより、まず撃ちたかった。
回収は、当たったら考えればいいと、網、釣竿、ロープなど、いろんな道具を持ち歩いたが、
流されて回収できないこともあった。・・・ が、今、回収を先に考えて、難しそうなら、撃たない。

昨日読んだ本に、ラジコン鴨で自分が撃ちやすい所へカモを追い出す話が載っていた。
へー、そういう方法もあるんだ、とネット検索すると、回収用にラジコンボートなんてのもある。
なるほどなあ、猟師、いや今どきのハンターって言おうか、いろいろ考えるなあ。

「○○を獲る」 という一つの目的の為に、金も知恵も時間も注ぎ込んで真剣になる。
だから面白い。    ・・・ 趣味で、長生きできるかどうかは知らないが ・・・
猟師に ・・・ 少年のように熱く燃える眼差しが多いことは ・・・ 紛れもない事実だ。