外様平の田んぼ、田起こしがすすみ、水が張られ始めた。
カルガモ ・・・ 初夏の日差しを楽しんでるのか、集団お見合いか ・・・ 飯山では、これからが繁殖期。
田んぼの畦に草が伸びると、巣を作り、産卵、子育てが始まる。 

・・・ 小学校の頃 ・・・

父親が田んぼの帰り、カモの卵を獲ってきた。 ゆで卵にした。
ニワトリより一回りでかく、泥臭くて、まずかった。

その頃、どこの家でもニワトリを飼ってて、我が家にも20羽ほどいた。
サカイさんという仲買人が、オートバイの荷台に大きな箱をつけ、卵を買いに来た。
祖母が茶箱から、大事そうに卵を取り出し、なにがしかの現金を受け取るのだった。

早暁の ・・・ コケコッコー! ・・・ さぞや、うるさかったろうと思うが、まったく記憶にない。

・・・ 時を経て ・・・

動物好きの隣家、ついこの間まで、夜明け前から
 コケッ、コッコーッ!
じょうだんじゃねえ、 何時だと思ってんだ! と、思ってたら、いつのまにか声がしなくなった。 
飼ってて、気がひけたんだろう。

どの家にも、ニワトリや牛、山羊がいた頃は気にならなかった動物の鳴き声、絶えて久しい。