ある会社の経営者が言った。                                    (外様・法寺の疎林)

・・・ はっとりさん、こんな雪が多い飯山なんかこりごりだと親がいつも言ってれば、子供はこの地を離れます。
   親が、飯山の生活を楽しんで見せれば、子供は自然に、ここに住み着きます。
   年老いて、若者のいない寂しい暮らしを作ってしまったのは、その親自身です。

   子供の時から、祭りを一生懸命やらせなさい。
   「ちょっと違う」 とか 「まだまだだめだ」 とか、言ってはいけません。下手だと思っても褒めてあげなさい。
   達成感を味わわせてあげれば、必ずこの地に住みつきます。地区の祭りが、一番大切です。

   残念ながら、子供たちが都会に出てってしまったからといって、諦めてはいけません。
   季節の山菜をせっせと送ってやりなさい。地区のお祭り、お盆、お正月には、子供の好物料理を作って
   帰っておいで、帰っておいでと、呼びかけなさい。鮭とおんなじです。必ず、故郷が恋しくなる時期が来ます。
                                                              (つづく)