
高校1年の時、父が死んだ
母と祖父、俺、6人の弟妹が残された ・・・ 長男のオレが働くっきゃない、高校中退した
10代のオレ、技術も学歴も無いが有り余る力 日雇い土方で、三人分の日当稼いだ
そのカネで家族8人を食わせたが、3年ほどしたら地元の土木工事が減った
東京へ出た、借金してオンボロトラックを買った、アパート借りるカネが勿体ない
運転席で寝泊まりして、早朝から深夜まで、働きに働いた
昭和39年のオリンピックを控えた東京、景気よかった、小銭が貯まった
そのカネで土地を買った ・・・ その土地は ・・・ 数年で、更に何倍にもなった
鉄工場を始めた、兄弟を呼び寄せた、高度経済成長の波に乗って面白いように儲かった
それから50年、後継者がないから、工場をすっぱりやめた、土地も機械も売り払った
○億のカネが残った
浪費癖の妻は離縁した ・・・ まともに働かない子供達には、カネをやりたくない
オレの青春を犠牲にしたカネだ、オレが全部使って、なんで悪い
な、 そー だろ? 本家の 兄い

子孫に美田を残さず
苦労した者ほど その思いが強く、逆に、その家族は 「それ」 をあてにするものらしい
爺よ、自分で稼ぎ出したカネだ、気にするコタ―ねえ、自分でぜーんぶ 使っちゃえ!
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