外様駐在所が来年、3月末で廃止されるという。そういう時代か、と感慨深い。

我が家の入り口には、ずーっと昔から 「警邏函」 (けいらばこ) があった。
「受け持ちさん」 (駐在所勤務の巡査をそう呼んだ) が巡回するたび、なんやら書いて、
はんこ押して、置いてったような気がするが、遠い昔のことで、定かではない。

茅葺屋根の自宅から、今の自宅に建て替えたのは40年前。
その頃、警邏函はもう使われなくなっていたが、「これは大事なものだから」 と
今は亡き父が、新築の玄関に、そのみすぼらしい警邏函をぶら下げたのだった。

思いついて、玄関へ行って見た。 ・・・ ない ・・・
どこへやっちまったかなあ?日に焼けて、墨で描いた文字が読みとれない木製の 「状差し」
貴重な物でも何でもないのに、妙に気にかかる。

そういえば、「 」 内の言葉は、みんな昭和の言葉。平成も、あとすこしで、25年目になる。