毎年、外様地区敬老会は、秋分の日に行う。 各地区の秋祭りが済んでから、なのだ。

   今年のアトラクションは、出席お年寄りの、子供時代の写真から本人名を当てさせようと、外様小学校閉校記念誌を開いた。
   ここには、明治36年の卒業写真を皮切りとして、昭和62年、つまり、最後の卒業生までの写真が載っている。
   80歳前後の参加者が、小学校を卒業した年は ・・・ と、ページをめくって、拡大鏡で見る ・・・ ほほう!

   驚いたことに、みーんな、今の顔を子供にした雰囲気 ・・・ あー、あの人だ ・・・ と、すぐ、わかるのだ。
   なるほどね、当たり前って言えば、当たり前だけど、小学校6年生くらいになれば、80歳を過ぎても、面影は残るもんだねえ。
   ブツブツ言いながら、さて誰にしようか ・・・ と ・・・ 衣服、靴を見て気がついた、白黒写真だが、みすぼらしさが際立つ。

   昭和19年・20年・21年 ・・・ あ
 ・・・ しばらく腕を組み ・・・ 目を閉じる。

   藤圭子の歌じゃないが ・・・ 過去はどんなに暗くとも ・・・ いや逆に、恵まれてた、としても ・・・ 今に勝る、過去はない

   この企画 ・・・ ボツ、にした。