長峰丘陵の稜線 向こうの濃い緑は黒岩山

家の作りようは、夏を旨とすべし、冬はいかなる所にも住まる。暑き比わろき住居は、堪へ難き事なり (徒然草)

標高400mほどの長峰丘陵が、軽井沢(標高1000m)に匹敵する別荘適地だ、などと言う者は一人もいない。
が、冷房など存在しなかった600年前の記述を参考にすれば、その可能性なしとは言いきれない。

風速による体感温度計算ソフトによると、気温30℃で、黒岩山に向かって5mの風が吹けば、体感温度は25℃
風が、りっぱにクーラーの役割を果たし、費用はタダ。 肝心なのは、風は東から西に吹くから、窓は東西に必要。
午後から夜は逆に、西風になる。なお、この風は、地表が温められる無雪期に限る、すなわち、天然のクーラー。

・・・ かつて ・・・ 

茅葺屋根の旧・我が家、毛布なしで昼寝してると、家を通りぬける東西の風で、真夏でも寒くて目が覚めた。
最近の多くの住宅は、この風向きを考慮せず、日当りのいい南向きに建って、個室化されている。
冬はいいが、夏暑いのは道理。 特有の風を利用すれば、天気予報よりずっと低い体感温度を得られる。

かくして、徒然草流・低価格別荘地が、新幹線・飯山駅開業で一躍脚光を浴びようとは、
まだ、誰も知らない!