60歳の誕生日当日に手続した年金、4か月経って、やっと当初予定した金額が振り込まれた。やれやれ、楽じゃねーや!

とても助かったのは、財形年金。
昭和59年、この制度の誕生時、オンラインのシステム開発を担当した。
なにしろ、新制度というものは、分からないことだらけ。制度開始日に合わせて行政が各種法整備を行う。そのすべての決定を待っていては、システム開発が間に合わない。だから、分かっている範囲と推測、突貫工事で間に合わせる。まず、自分が加入する。要するに実験台。その時34歳。年金なんて頭にない年だった。
それから26年。60歳の誕生日に初回金が振り込まれた。感動した。当たり前だけど、ちゃんと動いている。金額は3か月分で27万円也。これは、全額自分が積み立てたものだから、もちろんオレの金。制度で利子が非課税だというだけ。しかし、ありがたーい!

人さまに積み立てをお願いしながら、自分は満期まで継続したことがない。唯一、これだけを中途解約しなかったのは、長期間にわたる商品だけに途中でのシステムトラブルが心配だったこと。したがって、これまでずーっと、積立残高推移などを観察し続けてきた。それが、退職後の公的年金受給タイムラグを埋めることになるとは、
予想だにしなかった。最もすばらしい点は、60歳の誕生日当日に初回金が振り込まれること。これは、いい。還暦祝い金だ。

財形年金の受け取り方は、本人の希望による。私は、基礎年金受給開始までの5年間で受け取ることにした。金額的には基礎年金額とほぼ同じ。厚生年金の報酬比例部分と合わせると、悠々自適生活が実現する。したがって、自ら稼ぎだした分は「余禄」ということになる。よかった、ボートも重機も維持できるぞー。

閑話休題。昔、取引先病院長の話。
「厚生年金の受給者と、国民年金の受給者では、家族の見舞いの頻度が違います。
前者にはしょっちゅう家族が来ます。年金は大事ですよ。」そうでしょう。振返って、うちの母親は元気で家にいますが、我が息子、娘は帰省すると真っ先に「ばあちゃん、元気?」と母の部屋に行きます。ばあさん喜んで、必ず1万円を渡しますからね。
打算的なようですが、これが現実です。「おらあ国民年金だし、金もねえし、弱った」と嘆くことはありません。

ここまで読んでいただいた、あなたにだけ内緒で教えます。金がなくても、ある、あると言うんです。たとえば「昔、○○さんに頼まれて、ちいっとずつ積んどいた。今、いくらになってるかなあ」なんてね。息子や娘は目の色を変えます。「だまされてるといけないから調べた方がいい」とか「放っておくと時効になる」とか言って、通帳を見せろ、記帳してきてやる、と言います。あっても、無くても、ここが踏ん張りどころ。
「うんにゃ、おれが死んだら、みんなで分けろ」と気をもたせておいて、絶対に本当のことを言ってはいけません。昔から言うではありませんか、敵をだますには、まず味方から。息子に言えば嫁に伝わる。いじわるな嫁も、これでイチコロ。なんとか、横取りしようと言い寄ってきますが、のらり、くらり。がまん、がまん。いいですか、嫁とセールスマンは、信用してはいけません。相手は、あなたを騙せば儲かる人。その相手をだませば、そうです、あなたが儲かります。