温泉街から、しばらく下れば ・・・

野沢温泉村、坪山(つぼやま)集落がある。

ここは祖母の里

小学校に入る前から、よく遊びに行った。
 
村の鎮守の森に、こんな建物がある。

・・・ 通称 「お宮の川」 ・・・

ここは、今でも、この村の宝。

・・・ 中に入ると ・・・
 
昭和11年7月竣工 

寄進者の名前が記されている。
 
・・・ 一番奥 ・・・

清水が、こんこんと湧き出している。
 

・・・ 昔、この地方は 「紙すき」 が盛んだった。

原料のこうぞの皮を煮て、ここまで背負って来て

お宮の川で、一列に並んで座り、ちり取りをした。

真冬の作業を吹雪から守って ・・・ なおかつ、

辛い水仕事を、世間話しで紛らす、村人の知恵。

このような共同作業場 ・・・

今も残るのはきわめて希。

手漉き和紙づくりがすたれた今も、

野沢菜洗いなどの作業場として、

しっかり管理されている。
・・・ また、この村では ・・・

お盆に秋祭りをする。冷たい流れで冷やされたスイカやビールが、客で賑やかな真夏の食卓にのぼる。

名前なんか書いてないが、誰も、よそんちのを持ってったりなんかしない。それが、律義な村人気質(かたぎ)。

・・・ お宮の川 ・・・ 変わらぬ風情は、50年前にタイムスリップして、心の洗濯までしてくれる ・・・