5年生の 「ボク」 の隣に座り、授業を受けた

 まるで ・・・ オレが 「参観」 するのを見越したような国語の授業だった

 椋鳩十作  「大造じいさんとガン」  ・・・ あらすじは、次のとおり

 

 (前書)

 イノシシ狩りに参加した私(椋鳩十)は、
 猟師たちから栗野岳に住む大造じいさんという72歳の猟師を紹介された。
 訪ねた私に、大造じいさんは
 35・6年前の、ガンの頭領(残雪と呼んだ)との知恵比べの話をした。

 (1)

 大造じいさんは、栗野岳の麓の沼地を狩場としてガンを撃っていたが、
 翼に白い羽根を持つ「残雪」がガンの群れを率いるようになってから、
 一羽の獲物も仕留められなくなっていた。
 そこで、タニシをつけたウナギ釣り針を杭につないだ罠を仕掛けた。
 初日に1羽を生け捕りにしたものの、翌日はすべてのタニシを取られた罠が残っているだけだった。
 丸呑みせず、釣り針から引き抜いて食べるように「残雪」が、指導したものと判断した大造じいさんは
 感嘆の唸りを上げた。

 (2)

 翌年の狩に備え、大造じいさんは夏から俵1杯のタニシを集め、餌場近くに小屋を立てた。
 タニシをばら撒き、降り立った群れを小屋から狙い撃ちにする算段だった。
 飛来した「残雪」は、新たに現れた小屋を不審に思い、群れは餌場に寄り付こうとしなかった。
 大造じいさんの策は失敗した。

 (3)

 大造じいさんは、一昨年 捕らえたガンを囮に仕込んだ
 囮ガンは大造じいさんの肩に乗り、口笛の指示に従うところまで慣れた。
 決行の朝、大造じいさんが口笛で囮ガンを誘導しようとした直前、
 ハヤブサがガンの群れを奇襲して、一斉に飛び立った。
 逃げ遅れた囮ガンにハヤブサが襲い掛かろうとした時、
 「残雪」が助けに戻り、ハヤブサと戦った。
 仕留めるめる絶好のチャンス、しかし、大造じいさんは一度向けた銃口を下ろした。
 墜落し、なおも地上で格闘する2羽のところへ、大造じいさんは走った。
 ハヤブサは逃げ、血まみれの「残雪」が残った。
 彼は、覚悟を決めたか、ジタバタしなかった。

 (4)

 大造じいさんは、傷が癒えた「残雪」を大空に放した。
 飛び立つ「残雪」を「ガンの英雄」と称え
 次の真っ向勝負を誓いつつ、「残雪」が飛び去るのを見送った。

 

 猟師の 「ハチトリ爺さん」 は思う

 結末が 「殺生を悔い改め、銃を捨てた」 で、ないのがいい

 人は自ら生きるために、他の生物の 「命」 を戴かねばならない、

 自分が手を下さなくても、結果は同じ ・・・ であるならば ・・・ 逃げてはいけない

 というところまで教えられたなら ・・・ 教師を褒める ・・・ が ・・・ 君はまだ、ワカイな!

 (おまけ)

 授業参観のあと 「校長先生のお話」 というのがあった ・・・ 聞かずに帰った

 祖父母という人生の先輩に対して、教訓を垂れるのか、何様のつもりじゃ、ばかものが!