千曲川支流 樽川堤防 昭和57年の堤防決壊の後、大きく嵩上げ補強された 右側飯山市木島地区 

・・・ 昭和57年9月12日 ・・・ 台風18号が日本列島を縦断、各地に強い雨を降らせた ・・・

・・・ その夜 ・・・ 我々外様地区消防団員は ・・・

水害準備が必要ない (ヒマな) 地域の消防団員として招集され、深夜まで樽川堤防上の見回りをした。

・・・ 千曲川から逆流した泥流は、堤防すれすれまで来ていたが、堤防を越えることはなかった ・・・

・・・ 写真右側、黄色い田んぼのあたり、当時はリンゴ園だった、ゴボゴボと水が湧き出していた ・・・

堤防から離れたこんなとこ、なんで水が湧くんだ?

じつは、堤防決壊の前兆だったのだが、水害体験のない我々、知る由もなかった。

任務を終えて帰宅、数時間後の翌13日、堤防は決壊、木島全地区が水没 ・・・ 

もし、その時、堤防上にいたら? 見回りしてる足元が決壊したら? 深夜、真っ暗闇で濁流にのまれたら?

・・・ 数時間の差で、命拾いしたのだった。

問題点・留意点

@ 水害体験、知識のない山間部の消防団員を招集して、具体的危険兆候を教えずに見回りさせた。

    地元の消防団員は決壊が近いと判断、近寄らなかった、後日、ノンキな山間部の山猿達と笑われた

A 増水した時は、いつどこで堤防が決壊するかわからない、絶対に近寄ってはならない。

   最近、川岸からボーっと見てる住民やテレビカメラの映像 ・・・ アホか、そこが一番アブねんじゃー!

B 自分は泳げるから大丈夫などと慢心してはいけない。濁流に呑まれ、流され、泳ぐ動作すらできない。

   救命胴衣を着けてれば、流木などに当って致命傷を得ても浮かんでる ・・・ 水の素人は ・・・

   救命胴衣は大袈裟で恥ずかしい、と考える。装着を気づかれないウェストベルト型で安全確保すべし。