飯山線 戸狩駅から北は1両  左は千曲川

ある日、国会議員の若林正俊氏から電話がきた。

『飯山線利用促進のため、通勤者代表として会議に出席してください。会場は、長野鉄道管理局です。』

行ってみると、長野市長はじめ、沿線市町村長がずらり。末席でひとり肩を縮めた。
席上、通勤者として意見を、と言われた。
・・・ ひとつ希望があります。朝、8時半に県庁へ到着できるダイヤにしていただければ、通勤者が増えます。

実は、それまで、家を6時に出て、勤務先には7時半に到着した。次の列車では、到着が9時頃になった。
朝飯を食ってる余裕はなかったから、列車の中で、窓に向かって握り飯をほおばった。
後日、若林氏からまた電話。 『通勤者の署名があると有難いですが』

さっそく、列車の中、一人で署名をお願いして回った。 
そんなことしても無駄 ・・・ と言う人もあれば ・・・ 手伝うから、用紙をください ・・・ と言ってくれる人もいた。
1週間で300人ほどの署名が集まり、若林事務所に届けた。

ダイヤ改正があった。長野駅8時14分着の列車が誕生した。
7時に家を出て、8時半、勤務先に到着。朝飯を食って出かけられるようになった。
それから25年。そのダイヤは更に改善され、今、超満員の乗客を乗せて、長野駅に到着している。