雪国の家は、どうあるべきかを、よく示した隣り合わせの2軒がある。

左側、地元業者の設計・施工による住宅、右側、雪を知らない業者が建てたらしい別荘。
まず屋根。左側は屋根のてっぺんに 「雪割り」(尖がってるところ)があるから、降り続いても
自然に雪が落ちる。住宅だから室内の温度が屋根裏に導かれ、融雪を促す。(薪ストーブ)

右側、屋根が丸くて雪が滑り落ちそうだが、「雪割り」 が無ければ、繋がったままで落ちない。
それに、球体は上に行くほど傾斜がゆるくなって、自然落下には不向きだ。
別荘だから、室内の温度による融雪も期待できない。(薪ストーブ) 

左側のベランダ、幅が狭くて窮屈そうだが、雪を避け、屋根の下にあるので、雪は積もらない。
右側のウッドデッキ、夏はいいが冬は悲劇。わざわざ、地面より高い位置に、雪山を作っている。
除雪しないから、これ以上降り続くと、これも危険。

そもそも、雪おろしは、なんのためにするか? 雪の重さで家がつぶれないように ・・・ だろ!
そのとおりでありますが、実は、「地震対策」 が重要な位置を占めています。
あの屋根の上の雪の重さは、雨を含んで、5トン以上。
それが、一番高いところにあるということは ・・・ そうです、「地震があれば危険な状態」
だから、雪国の人々は、春になれば消えてなくなるのに、今日もせっせと雪おろしするのです。