おまけの裏話 其の弐


 またまたある日、金崎さんちの電話が鳴った。

 (プルルルル〜、プルルルル〜)
 「はい、金崎です。」
 「○○と申しますが、和昭さんですか?」
 「はい。何のごようでしょう?」
 「実は、このたび、きらりと光る農業賞に、あなたが選ばれました。」
 「それはいったいなんでしょう!?」
 「くわしいことはまた案内を送りますが、県庁で知事から表彰状の授与があります。」
 「は、はい…。」
 (プチッ)

 数日後、金崎さんちのポストに一通の封筒が届いていた。

 じじ「これはもしや…?」

 その日の夕食後。

 じじ「さぁ!みんなで読んでみるか。」


 やや震える手でじじちゃんは封筒を開けた。
 そこには、こう書かれていた。

 [あなたは、日頃の農業への取り組みが認められ、平成13年度きらりと光る農業賞に選ばれました。
 つきましては、○月○日県庁知事室にて表彰状の授与を行いますので御出席ください。]

 ばば「ねえねえ、知事室ってかがみ張りじゃなかった?」
 とうちゃん「おぃ〜、それを言うなら『かがみ張り』じゃなくって『ガラス張り』だろ!」
 ばば「あっはっは!そうだそうだ!でも、ガラス張りなら私、見にいけるね」

 そして当日、よばれてもいないばばちゃんもしっかりと着いて行き、野次馬にまぎれてばばちゃんもじじち ゃんを見学していた。すると…

 係の人「奥さんもお入りください。」
 ばば「ええ〜っ?!聞いてないよ!私、こんな格好できちゃった…」

 ばばちゃんは、赤面しながら知事室に入っていったのであった。

 
続きはまた、のちほど…。

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